―世界は一度滅びた。
止まない雨は土壌を流し、降り注ぐ日差しが大地にひびを入れた。
当然草食動物は絶滅し、状況に対応し凶悪なまでに獲物を狩ることに特化した肉食動物が蔓延った。
では、人間は?
人類は絶滅したのか?
否。数は少ないながら、人そ
れぞれ、必死で生き残っていた。
奇跡的に再生した森で右腕を失いつつも奇跡的に生き永らえた青年、レオーネ・ライランド。
彼は亡き友人の武器を手に地上をさまよう日々を送っていた。
―種を。再生の糧となる種をひたすらに求めて。
多くの人が焼けた土と希少な水で生活している。
勿論、生活苦。自分のことで手いっぱいの彼らに、その体力は残っていない。
―だから。
少しでも、元気な奴が。
少しでも、生き永らえる確率の高い奴が。
―探すしかないんだ。
俺が世界を再生させる。
あの世界を、取り戻すんだ―
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2014-05-18 08:12:56
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