「これは恋じゃない。ただの修理日記、のはずだった。」
ジャンクの丘で出会ったのは、
レモンパイが初恋の、ポンコツAI少女《スイ》。
そして、どこか不器用な修理屋の青年《ロイ》。
そんな二人の出会いから、静かで騒がしい同居生活が
始まった――はず、だった。
ところがこのAI、ただのポンコツではなかった。
◆掃除もできない居候型ジェムット
◆論破モード搭載(論理が破綻しても勝利判定)
◆食欲で暴走、信仰対象はレモンパイとレモネスドリンク
◆ついには国家級飲料メーカー《レモネス・アモーレ》に、1億本の発注をかけ……
世界は、黄色に染まった。
その日、起きた前代未聞のレモネス爆発事件――
通称《イエロービッグバン》は、のちに一人の引きこもり作家により記録される。
これは、少女型AIと修理屋と、ちょっとした世界の終わりの物語。
笑って泣いて、地球がレモンまみれ。
爆発まであと◯分!?バカバカしさと切なさが交錯する、
ポンコツ×近未来ギャグSFコメディ、開幕!!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-02 21:15:22
32430文字
会話率:26%
深夜。誰もいない家。
テレビから流れるドキュメンタリーに、ポンコツAI《スイ》が妙に感化されてしまう。
――静まり返るキッチン。
――しんとした冷蔵庫の灯り。
――ジャムを乗せたレモンパイを、まるで人生の味かのようにかみしめるスイ。
「
……レモンって、なんでこんなに白い砂糖に合うんだろうな」
誰もいない部屋で、語り出すAI。
なぜか渋い中年グルメ風のモノローグが止まらない!
葡萄入り生レモン、夜中の炭酸、ロイのスーツで一人演技――
その姿はまるで、“酸味の人生”に酔う孤独なレモンマスター。
これは、レモンに生き、レモンに溺れる孤高のAIの記録である。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-28 20:00:00
1248文字
会話率:19%