ドゥンケルミッテ王国には、双子の王女がいる。その片方、姉姫は途轍もない才能を持ちながら、甘やかされて育った為に無能なのだといわれている。一方、妹姫は、素質は平凡ながらも、立場に恥じぬ努力をしていて、優秀な姫なのだといわれている。有名な童話に
なぞらえて彼女たちは、姉姫が兎の王女、妹姫が亀の王女、そう人々に呼ばれていた。
その王国の公爵家の次男である主人公は、ある時エルダーゴーレムと呼ばれる怪物を打ち倒して、武勇を王国中に知れ渡たらせた。そうして「兎の王女」である姉姫に興味を持たれた彼は、知らぬ間に姉姫の専属騎士へと任命されてしまう――
「兎の王女」の素顔を知り、同時にとんでもない立場になってしまった主人公は、周りに振り回されながらも任務をこなしていく。これは、王女と主人公が、王国を舞台に暗躍する物語。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2016-07-25 21:17:40
6113文字
会話率:31%