睡眠が好き、フルーツ好き、足首大好きの縁野小角(えんのコカド)は、着物メイドの黒(くろ)さんからお化けを倒せる力を貰った高校生だった。ある日、お化けに最強、人類に最弱の彼は演劇部期待の星、何でも自分にくっつけてしまう少女、演技者、火佐賀屋久
乃(ひさがやひさの)に出会う。ブラコンの火佐賀屋は夜な夜な行方不明の兄を捜していた。
どうやら彼女の兄はこの町に伝わる幻の国、ゲンロクに渡ってしまったらしい。火佐賀屋久乃は闇落ちしそうになっていた。闇落ちした人間はこの世界から消える。消滅する。兄が見つかれば火佐賀屋も救われる。火佐賀屋の闇落ちを防ぐため、共にゲンロクに行くための入り口、お化け杉を捜す縁野は、マンションの屋上に刺さっていた『かかし』と名乗る可愛いお化けの少女に出会う。かかしは火佐賀屋に顔がそっくりだった。かかしは御伽草子(おとぎぞうし)に書かれたゲンロクの国、ネッコ族の王様で、ゲンロクの騎士、縁野の叔母を再びドロシーとして迎えようとやって来ていたのだ。兄が大事だったというかかしは縁野に兄を助けて欲しいと訴える。かかしも救う事に決めた縁野は、彼女を追うノドグロというお化けに大けがを負わされてしまう。
かかしは縁野をドロシーとする事で彼の命を救った。
彼を助けるために雷音様を呼んできたのは火佐賀屋だった。彼女は過去に、縁野の事が好きでたまらなかったそうだ。でも彼に振られてしまったそうだ。
かかしは顔のない妖精に心を壊されて彼女は闇落ちしてしまう。
闇落ちして妖精の卵になったかかしを縁野は武利木と励まし共に救う。
武利木が王様だった頃、彼は妹を疎外したネッコ族をずっと恨んでいた。無意識の王の願いを察知したノドグロ達はネッコ族の街を半分流してしまった。 縁野は『顔のない妖精』を倒し、かかしを兄と仲直りさせられるのか。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2015-04-25 21:28:05
102541文字
会話率:51%
北陸地方の大学院に通う青年・村田和成は就職活動の真っ最中。
周囲が次々と就職先を決めていく中、何故かいつも最終面接で落とされてしまう彼は、未だに内定を獲得出来ずにいた。
「こんなはずじゃなかった筈だ。こんな筈じゃあ……」
不甲斐ない自分
に苛立ちと孤独感を覚えていた彼はある日、自室のアパートの前で不思議な少女と出会う。
セーラー服を着用し、こめかみから小さな『角』を生やしたその少女は、「エミリ」と名乗った。
しかも、自分は鬼ヶ島から来た鬼であると、頓狂な事を言い出す始末。
突然の訪問者にうろたえる和成。
そんな彼を尻目に、エミリはこう言い放った。
「私と共に、ノドグロを退治していただけませんか?」
これは、呪縛を解く物語。
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52201文字
会話率:36%