「お姉様!わたしに頂戴!」
今日も妹はわたくしの私物を強請って持ち去ります。
「この空色のドレス素敵!ねえわたしに頂戴!」
それは今月末のわたくしの誕生日パーティーのためにお祖父様が仕立てて下さったドレスなのだけど?
「いいじゃない
か、妹のお願いくらい聞いてあげなさい」
とお父様。
「誕生日のドレスくらいなんですか。また仕立てればいいでしょう?」
とお義母様。
「ワガママを言って、『妹を虐めている』と噂になって困るのはお嬢様ですよ?」
と専属侍女。
この邸にはわたくしの味方などひとりもおりません。
挙げ句の果てに。
「お姉様!貴女の素敵な婚約者さまが欲しいの!頂戴!」
妹はそう言って、わたくしの婚約者までも奪いさりました。
そうですか。
欲しいのならば、あげましょう。
ですがもう、こちらも遠慮しませんよ?
◆例によって設定ほぼ無しなので固有名詞はほとんど出ません。
「欲しがる」妹に「あげる」だけの単純な話。
一発ネタですが後悔はありません。
テンプレ詰め合わせですがよろしければ。
◆この話はアルファポリスでも公開します。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-05-08 20:00:00
8131文字
会話率:64%
三者三様の恋の相手は俺だった!?だが彼女達は俺を嫌っている。
海西陸は高校一年生。
クラスでは隠キャのモブで目立たない存在。
だから家では義妹に嫌われ、5年ぶりに会った幼馴染には怖がられ、クラスのアイドルには嫌悪感を抱かれ、ヤンキー女子
に気持ち悪がられ、嫌われている存在……。
だったはずなのに、最近では彼女たちの口から驚きの言葉が聞こえて来る。
最近助けてくれた人がかっこよくて……
好きな作家さんが超イケメンで……
同じ塾に通っていた子が可愛くて……
ゲームの友達が優しくて……
どれも話を聞く限り俺のことを言っているように聞こえるのだけど、俺が近づくとみんな塩対応。
彼女達の言葉に翻弄されながらも、平穏無事に高校生活を送りたい彼が求める理想像とは……?折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-07-14 20:12:52
4559文字
会話率:23%