以下のジャネットの日常風景が、タピオカに侵食されていきます。→→→
「カモノハシではありません、郵便局へお越しください」
中納言さまの決めゼリフが終わり、テレビのスイッチを消したジャネットは、シ
ャワーを浴びに行った。
サッポー時計が十二回歌って、時を示す。合わせて、ジャネットも鼻歌を歌う。今日は気分がいいのか、ショコラの入浴剤を使って、ルートヴィヒの『クロイツェル・ソナタ』を歌っている。
リー、リー、リー。
玄関のベルが鳴って、ジャネットは慌てて葉巻を身につけて、ドアを開ける。
「どちらさまあ?」
入ってきたのは、隣国の大使、サラセニア火山隊長だった。
「やあ、ジャネット。さてはお風呂に入っていたね」
「やだ、どうして?」
「間違えて煙草を着てる」
「あ、あら恥ずかし」
サラセニア火山隊長は、桜餅を持ってきてくれたのだった。
「あらやだ、やあだ、美味しそうな桜餅だや」
ジャネットは葉巻姿のまま彼女を招き入れると、ふたりで一緒に桜餅を食べることにした。
ジャネットが包丁を持ってくると、
「サマになってるね」
「え?」
「まるで、サスペンス映画だ」
ジャネットは顔を真っ赤にしながら包丁をふるって、「ていやー、あちょう!」と桜餅を切った。
すると、どうだろうか。
「きゃー!」
なかから出てきたのは真っ赤なマグマに似たツブアンたち。
「きゃー、美味しそうっ」
こうしてジャネットとその友人である大使は、大人のひとときを過ごしたのでした。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-10-23 00:30:49
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