何かと物議を醸した”祝言”から数か月――
ハーティア・ルナンは、相思相愛になれたとことで更に愛の重さを加速させるグレイの狂愛を一身に受けていた。
十四歳の少女にはなかなかハードな毎日が強いられていたが、ある日、目の前に見知らぬ長身スレ
ンダー美女が現れる。
彼女は北の果てに棲む白狼から派遣されてきたと主張し、グレイにハーティアの存在についての説明を求めた。
<夜>の事件後、様々な出来事が立て込んで、己の種族に詳細な顛末の説明をしていなかったことに気付いたグレイは、ハーティアを伴い、北の果てにある白狼の群れを訪れることを決める。
季節は冬。<狼>たちの繁殖期がやってこようとしていた――
※本編『<月飼い>少女は<狼>とともに夢を見る』の完結1周年記念の番外編です。少なくとも本編読了後を推奨します。もう一つの番外編『毎日が辛すぎるので、狂気の愛を振り撒く番を何とかしたいと思います』も読了するとなお◎。
※<狼>の愛は、一途で、重い。このグレイの発言を胸に、『胃もたれしそうな愛』と『背筋が寒くなる愛』の奇跡のマリアージュを楽しめる、心の広い方に読んでいただきたい作品です。
※カクヨム様にも転載予定。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-08-06 00:00:00
42821文字
会話率:45%