北九州市在住の霊媒師志芳賀由美は年に一度生まれ故郷である鬼子母神を祀った熊本鬼来村で、親より先に亡くなった子供の霊の話を聞くため帰省する。
予定にはなかった安河内優美子という中学校校長が突然現れ、由美は安河内の話を聞くことになるが、彼女は
幼くして子供を宿すも両親や祖父母、相手方の両親に奪われる。最初の子は堕胎したが、二人目の子を奪い返すため何人もの人を殺してきたという。
由美に全てを打ち明けた後、安河内は逮捕されることになるが、殺した相手は二十年前に我が子ではないと諦めた本当の息子だった。
安河内の息子である大槻敦也の魂は、彼女の人生を由美に語る間、ずっとそばで聞いていたのだった。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2018-01-11 05:30:44
52105文字
会話率:21%