人に強大な竜の力を宿すという「竜槍ドラグニル」。
その力は忌まわしき呪い。人の身には過ぎしもの──
(註:本編にはあまり関係ない設定です)
竜槍の「元」所有者にして魔法剣士リコルは、冒険者仲間の忍者セニア・侍ジンと共に、敵の追っ手から姿を
くらますため、東方の港町シレトゥクに潜伏していた。
敵の目を欺くため、セニアの家秘伝の性転換術を使い男性に変装したリコル。旬の魚を買おうと市場に出かけたが、そこに待っていたものは──
「テオ様! 英雄騎士のテオ様よねっ!」
リコルを実の弟テオと勘違いし、しかも英雄と祭り上げて崇拝する、豪商の一人娘モニカ。
弟が英雄騎士? 一体何の冗談だ? 全ての元凶はモニカの抱えた一冊の本の中に──!
性転換したばっかりに巻き起こる悲劇と喜劇。そして誘拐事件。これは冗談では済まされない!
リコル達は果たして事態を収拾し、誤解を解く事ができるのか?折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2017-04-17 20:10:21
28821文字
会話率:36%