「人類は、その長きにわたる歴史を血で染めてきた。
我々は日常の中でも憎み、争い、奪い、その先にわずかな安息を得ては争いを生み続けている。このどうしようもない負の連鎖を我々は歴史によって知っている。
では、このような惨劇を繰り返す人間の
本質は自然に生きる動物と変わらないのだろうか。奪い獲得し、繁殖する。これらが我らの本質であるというのであろうか。
その答えは否である。私はそれを否定する。それは本質ではない。其れ等は我々を我々たらしめる素材の一つでしかない。
我々は動物とは別の進化を常に続けている。それは言語を用いた思考である。
思考は常に言語により更新され進化し続ける。我々は言葉で話し合い、思考を机の上に置いて皆で賞味することができる力を持っている。
人間の本質とは、思考そのものである。その多種多様な思考の存在そのものが人間を人間たらしめているのである。
その積み重ねられてきた思考の末に、我々人類はこのような形を持って新しい進化への戸口へ立つのである。」
初代皇帝インテンジオネ1世:ンテンジオネ帝国建国宣言 より一部抜粋折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2016-09-19 04:28:16
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