たまに会う彼との会話が、私にとって唯一の心やりだった。
最終更新:2023-07-04 03:00:00
2204文字
会話率:47%
ニャルラトホテプは退屈していた。
舞台を用意し役者を観察する。だがどれも量産型の模型ばかりで味気ない。
試しにソクラテスの真似事を行い、役者の選択前に適正検査をしてみることにした。が、結局のところ二度手間でしかない。
……もっとも
、役者の行動を観察することが醍醐味なのではないか。先に価値観や考え方が割れてしまうのはネタバレに等しい。先の展開が視えてしまうからね。
この取り組みは失敗か……。
そんな折思い出す。素顔を見せても奇声を上げず、むしろ無顔の私に提案まで振ってくれた人物が一人いたではないか。
「君は普段どのように学習しているかな?教わった?調べた? けどそれって「覚えただけ」じゃないかな? なんでそれが正しいのか説明できるかな?」
――そんな辛口脳みその持ち主が……1人――いたではないか!
彼に哲学を投げかければ……興味深い反応が返ってくるかもしれない。名称に準じる行動内容や状態ではなく、「なぜ」その判断や行動を行うのか?という「人間の本質」が「人間の口から我々調停者視点で」返ってくるかもしれない。
――――私との会話が、成立するのではないだろうか?
そんな微かな期待を一瞬だけ感じつつ、自分の舞台以外で人との会話を試みてみることにした。
そう、〝日常会話〟こそが、今回の新たな取り込みの目的なのだから。
世の中とは外れた価値観の二人が送る、ちょっと変わった日常会話をお楽しみください。
ニャルラトホテプを知らない人にとっては、不快に感じる表現も含まれているかもしれません。皮肉的内容も過分に含まれていますので、ブラックジョーク感覚で読み飛ばしてくだされば幸いです。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-12-31 01:23:02
16021文字
会話率:56%
コンピューターの統治によって全人類が幸福になった近未来。十八歳になった者はコンピューターから、「幸福の紙」が与えられる。この紙の言葉通りに生きれば、彼らは、いや全人類は幸せになれるのだ。
平凡な少年で清水りょうはこの世界のことを疑ったことな
ど、一度もなかったが、クラスメートの榮あおいとの会話が、彼を変え、世界ををも変えていく。
(※この作品はpixivにも投稿しています。)折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2016-07-13 23:19:43
5164文字
会話率:25%