アストラルは五年ほど前に聖剣リーゼロッテを引き抜いた。それは喜ばしいことでそのことから【聖剣の勇者】などと言われたこともあったのだが、今ではそんなことを言うものなどいない。彼は今では、聖剣リーゼロッテどころか剣すら持たず素手で戦う日々を過ご
していた。
なぜそんなことになったのかというと、リーゼロッテは人の姿で実体化すると、贅沢三昧。スイーツ、砥石、遊びといったことに現を抜かすのみ。仕方がないので、アストラルが少しでも力を使えるように他の剣を持つことを提案するも、それすら許されない。剣を持たない剣士であるアストラルは、ダンジョンで窮地に陥ってしまう。なんとかリーゼロッテに念話で伝えるのだが、帰ってきた答えは「チッ!今忙しいから。」の言葉。絶望するアストラル。すると、その時、声が聞こえた。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-04-01 05:21:47
6942文字
会話率:24%
好きだから
幸せでいてほしい
好きだから
側にはいられない
ただ笑いあえればそれで良かった
ただ語り合えればそれで良かった
ただそれだけのことなのに
それがこんなに難しいなら
知らなければ良かったと思う
知ることができて良かったと思
う
こんな気持ちがあるなんて
こんな気持ちがあったなんて
知らなければ信じなかった
お話の中だけの世界
理想と夢と幻と
綺麗ばかりが詰まった世界
希望と愛と友情と
こんな気持ちがあるなんて
こんな気持ちがあったなんて
知らなければ良かったけれど
知ることができて良かったよ折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-01-18 07:00:00
380文字
会話率:100%