私は凶悪な魔物が闊歩する森で迷子になった。
生肉を両脇に抱えながら、死んだ幼馴染みの「アキラは方向音痴なんだよ」という言葉を思い出す。
そもそもの始まりは、私が3人目の勇者として異世界に召喚された事だった。
しかし、そこでの扱いは命の危機
すら感じるもので、先輩勇者たちに元の世界へ帰る術を探る事を条件に逃してもらったのだ。
ところが案の定、森で遭難。現在非常に後悔している。
それでも逞しく生活していたある日、私は魔王と出逢ってしまった。
勇者である事を隠して魔界での地位を確立しながら、今日も私は帰還を胸に肉弾戦をする。
*カクヨム様にも掲載中。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-03-23 12:39:50
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会話率:38%