無題.txt
11月21日19時 通夜 会館
11月22日13時 葬儀 妙円さん
「俺」は、その日を境にスマートホンにメモを書き留めることにした。
東京で独り暮らしをする「俺」。
朝5時の電車で出勤し終電で帰宅する「俺」は
、仕事に忙殺される毎日を過ごしていた。
たまには顔を見せに帰ってこいという、お袋の電話もおざなりに返すセルフネグレクトの日々。
そんな中、お袋が突然死んだ。
一週間後、「俺」は不思議な体験をする。
通勤電車に、お袋によく似たおばあさんが乗っていたのだ。
「俺」は途中で電車を降りるが、その女性はそのまま車内に残っている。
彼女はどこへ行くのだろう。
一週間ごとに現れるその女性は、お袋の面影をそのままに姿を変えていく。
会社に向かうため降車する「俺」。
そして大切な会議の日。「俺」は電車を降りなかった。
女性の行く先を見届けるために。
2万字未満の短編の予定です。【第十一回 書き出し祭り参加作品】折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-01-17 20:32:20
8274文字
会話率:9%
真実の口に命が宿る。
マナーのない観光客に腹を立てる真実の口。
石造に不思議な力で命が吹き込まれ、しだいに様々なことができるようになる。
声が出せる。舌で手を舐める。そしてついに、噛み切る。
ついに真実の口は人の肉の旨みを知ってし
まい、人を飲み込んでしまった。
呪われた真実の口は、教会の奥深くに収められた。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2014-03-12 22:40:45
6364文字
会話率:48%