祖母が残した魔法道具の修理店を継いだラズリは、整理のために倉庫の扉を開ける。床掃除をしようと、置いてあったホウキを持ったところ、それは手の中で震えて声を発した。
貴様なかなか良い魔力を持っているな。我が下僕に相応しい。
吾輩の名は、ホーキ
ンス・シュタオプザオガ。今こそ蘇り、愚かなる人間どもに教えを説いてやろう。
五百年の眠りから覚めたという一本のホウキ。
しゃべる魔法道具と、それに関わるひとびと。
ラズリの騒がしい日々が始まった。
**********
全14話 連日投稿予定。
遥彼方さま主催「イラストから物語企画」参加作品です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-12-30 20:23:22
67407文字
会話率:31%
この世界には、声を持った石が存在する。その声は万人に聞こえるものではなく、声を持つ石と会話が可能な者は《理解者》と呼ばれていた。
「起きろ。眠るのにはもう飽きただろう」
石と話せるジグレイは、大地や海の中で眠る原石に呼びかけて起こす《覚醒士
》。
「お話しよう。さぁ、僕に君を教えて?」
起こした原石に語りかけ、適切な形へと導くのが《仲介人》のティメオの仕事だ。
芸術の街《ルス・パラディ》で今日も彼らの声が聞こえる。
※鉱物の知識はなんちゃってなものです。実在しない宝石なんかが出てくるかもしれません。その他の部分もなんちゃって設定が多いですが、ファンタジーという言葉で大目に見ていただけると幸いです。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2014-11-03 19:00:00
22681文字
会話率:47%