かつて勇者パーティで「俺がいなきゃ詰んでたな」とドヤ顔していた三十路の自称参謀・ケンタ。
しかしその実態は、作戦も管理もザルで、ただの口だけおじさんだった。
――そして、あっさり追放。
宿代三日分と、ちょっとだけの同情を手に放り出された
ケンタは、
自暴自棄になりつつも「せめて静かに暮らしたい」と辺境の田舎村を目指す。
「もう働きたくない……ていうか、働ける気もしない……」
と、半分ふてくされながら辿り着いたその村で、なぜかとんでもない“誤解”が始まる。
「勇者パーティの“影の頭脳”がこの村に!?」
「本物の戦術家だって……!?」
「神の導きで現れた賢者様だ!」
……ちょ、待ってくれ。俺マジで何もしてないのに!?
これは、“中身ゼロ”の三十路おっさんが、なぜか伝説扱いされながらのんびり(?)暮らしていく物語。
運だけで好感度が爆上がり、でも本人はずっと胃が痛い。
それでも、誰かの役に立ちたいと思い始めた――そんな微妙に等身大のスローライフ。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-09 01:52:30
918文字
会話率:53%