失くしたいものと、失くしたくないもの。
前者--失くしたいものをいつまでも手元に置いたままにしている人はそうそう居ないだろう。仮に居たとしても、それは恐らく、捨ててもいつの間にか帰って来る呪われた人形に取り憑かれてしまった可哀想な人くら
いだ。
つまり、人が手元に置いたままにしているものは、大抵が失くしたくないものということ。
しかし、自分にとって失くしたいものが、全ての人にとって失くしたいものだとは限らない。逆に、自分にとって失くしたくないものが、全ての人にとって失くしたくないものだとも限らない。
これは、そういうお話。
ある人にとって失くしたくないものを失くして欲しい、僕のお話。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-03-20 21:00:00
2380文字
会話率:60%