彼は悲しげに口を割った。
「僕―、『 』…ないから。」 「…は?」
おいおい、お前、幾つだよ。
「…いくつに見える?」
そう言って恥ずかしそうに微笑んだ。 喧嘩を売ってるのだろうか、この巨漢は。
・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
彼と出会ったのは1914年の8月ロシア・モスクワ付近にて。
私はその日、15歳の誕生日を迎えていた。
そんな日にあんなことになって、
あんなことになるとは自分でも想像がつかなかったがな。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2012-07-01 23:00:00
35141文字
会話率:34%
聖夜、私はその日も喫茶店でお客様を迎えていた。外は雪が降っている。寒さから逃げるように喫茶店へと入ってくるお客さまの中には、私のよく知る人がいた。――クリスマスイブに別れた二人を応援していた、とあるアルバイトのお話。
最終更新:2011-06-18 15:02:53
2364文字
会話率:6%