江戸は本所深川。神社の宮司の姪として生まれたお藤。母親似の美貌を受け継ぎながら、その性格は快活で勝ち気。気取ったところのひとつもない真っ直ぐな少女であった。お藤は戯作、中でも人情本を好み、特に市井修治という戯作者(小説家)の書く著書の愛読者
である。近所に住む市井は、お藤の神社に毎朝、参拝に訪れる。お藤は巫女をしていたし、二人には面識があった。まだ少女だったお藤は市井に懐き、空いた時間を見計らっては市井の自宅に遊びに寄るのを日課とした。憧れの戯作者を、羨望の眼差しで見上げるお藤であったが、少女から大人の女への階段を昇るたび、市井への愛は形を変え、遂には抱えきれないほど膨らみ続けた。一方、年若いお藤の愛情に戸惑い、拒み続ける市井。周囲の目など気にせず、全身で市井の胸に飛び込もうとするお藤。二人の恋の行方は?
江戸後期の情緒豊かな物語、ぜひお楽しみ下さい。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2012-05-27 19:35:03
119324文字
会話率:50%
とある少年は呟いた。「あー人間やめてぇー」と。とあるクマは言った。「我が輩と替わらぬか?」。。。5/22。完結。ご愛読ありがとうございました!って一回言ってみたかったけど、愛読者いたのかな……?
最終更新:2009-05-22 18:51:31
11175文字
会話率:11%