明治政府の意向により、陰陽寮が廃止されてから数百年。現代日本を霊的に守護するのは、警察機関に属する「零課」、宮内庁に属する「皇院」、そしてどこにも属さず、素養のある孤児を術者として育成する教育機関「宮」の三つであった。
しかし、「宮」の創立
者にして最高責任者である市原吉江の呼びかけにより、三機関は「陰陽寮」として再び統合されることになった。それは、かつて地球を支配した大いなる存在、旧支配者の目覚めと、「大妖怪」と称される妖(あやかし)の決起を予見したためだった。
そして、見習いながらも陰陽師である護と巫女である月美は、人間と妖怪たちの戦いに身を投じることになる……。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2014-08-23 01:28:02
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会話率:27%
陰陽高校生、土御門護の幼馴染である風森月美が土御門家で過ごすようになってから数ヵ月後。季節は冬になっていた。
何事も起こらない平和な日々は、月美が怪我をした少年と病で倒れた少女を連れてきたことで一変した。
彼らはある組織から逃げ出し、追われ
ていたのだという。そして、その組織とは、表向きには警視庁内の窓際部署だが、実際は日本の霊的守護を行う警察機関、通称「零課」だという。
「零課」が彼らを追う理由とは、そして、この逃亡劇の背後に隠された組織の野望とは。
そして、護と月美が選ぶ道は。
若き陰陽師は再び、選択の時を迎える。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2013-08-10 10:22:01
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会話率:36%