それは、古代インドにルーツを持つ、盤上の知的総合格闘技である。総数四十の駒を繰り、衝突するのは知力と閃き。意地と気迫で凌ぎを削り、宇宙の真理を探求する、人知をあまねく駆使した神聖儀式である。
しかして、その儀式にして盤上競技たる"
将棋"に"完全適応した新人類"の誕生が、伝統ある棋界に支配と停滞をもたらしているのも、また事実。その象徴的存在として君臨するのは、史上最強と謳われる"隻腕の名人"にして"棋人"。対し、その首を虎視眈々と狙うのは、史上最年少で竜王の冠を頂いた粗暴な若手の"棋士"。
私たち東日本テレビのスタッフは、このふたりの密着取材を敢行し、人が人ならざる領域へ飛翔する"時間"を確かに見届けた。そして、ここに公開する以下のテキストこそは、その全てを記録・編集したデータに他ならないのである。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-02-17 23:02:49
49633文字
会話率:38%
「業辞」という感情を力に変える言語が存在する世界。主人公のミョーネは人とは違う感性を持っていた。
扱う言語は某感情言語の影響をかなり受けていますが、テーマはサピア・ウォーフの仮説です。内容はやや難し目。
最終更新:2015-05-03 20:02:27
17823文字
会話率:34%