衣食住には困らなかった。
でも、ただそれだけ。
物心がついた時には施設にいた。
父も母も兄弟も親戚もいない。
孤独。それが私。
私の名前も誰かがつけてくれた適当なもの。
生かされていることに全方位で感謝しなさいと言われ続
けた子どもは、どんな大人になればいいんだろうね。
家族に恵まれなかった文代は、鬱屈した気持ちを胸に秘めながら、それなりに順調に生活し、就職したが、ある日、もう人生の目標は達成したと気付き、人生を終わろうとする。ビルの屋上から飛ぼうとしたのを引き留めた男に、あれよあれよと流されて…。
(お読みになる前に)
強引な性行為、親のいない子ども、虐待、自殺願望、共働き家庭の育児放棄の表現が出てきます。
あくまで物語の中の話です。地雷な方は避けてくださいませ。
異世界転生は一番最後に出てくるのみで、ほぼ現実世界です。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-11-06 19:42:14
10033文字
会話率:17%
ある夏の日の夜の、親のいない子どもだけの留守番。
最終更新:2008-10-20 18:22:24
6225文字
会話率:34%