――世界墓場《ワールドグレイブヤード》。
それは、大陸の中央に位置する巨大な穴。
この世界は常に、緩やかに穴の中へと飲み込まれ続けていた。
遅かれ早かれ全てはこの巨大な墓穴の中へと消える運命にあるのだ。
かつて大陸に覇を唱えた帝国も、栄華を
誇り地上の楽園と称された王国も、今は穴の底深くへと沈んでいる。
そうして幾多の自然と文明とを飲み込み続けた世界の墓穴は、その全てが複雑にねじれ絡み合ったダンジョンの様相を呈していた。
冒険者達はこの地に集い、穴《ダンジョン》の奥を目指して潜る。
あるいは失われた歴史の神秘と謎を求めて、あるいは地の底に埋もれた数々の財宝を求めて――。
ごく普通の地球生まれの高校生、赤司慧介は、わけもわからぬまま異世界のダンジョンの中で目を覚ました。
偶然出会った冒険者に助けられて冒険者の都市へとやってきた慧介は、この世界で生きぬくために、そして元の世界に帰る方法があるのか、何故自分がこんなところへやって来たのかを探るために、自ら冒険者となってダンジョンに潜ることを決意する。
※この小説の主人公は弱いです。
最初に持っているスキルはレアですが基本戦闘向きではありません。
まったりのんびり冒険しながら成長していけたらいいなぁと考えています。
ただ、成長しても多分他の仲間や敵のほうが強いかと思います。
※この作品は「カクヨム」にも掲載しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2017-08-02 21:00:00
172582文字
会話率:38%