「何だって。夏川のあられもない日常生活がさらされるって、誰得だよ。えっ、誰の得でもないけど夏川の株が下がるって。なるほどそれは面白な」
「音無、誰と話してるんだ」
「天才には見えない相手だから大丈夫、天才のお前には見えてないだけだから気にす
るな」
「天才、それほどでもないけど」
「豚もおだてりゃ木に登ると言うが、こいつの場合は天まで登って昇天でもしないかね」
「何か言ったか」
「何でもない天才の考えることなんて分かんないなって思っただけだから、気にするな」
アホな夏川の耳には聞こえなかったようで。
「さって始める、アホの観察日記でも」折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2016-08-06 22:39:00
3824文字
会話率:58%