享禄三年(1530年)、六月。
「川越に動きあり」の報を合図に、後北条氏もにわかに戦の臭いが立ち込める。
風雲急を告げるとは、正にこれ。
二代当主「北条氏綱」、嫡男「北条氏康」は、それぞれの立場で思索する。
戦とは、戦場に就く前に八割が決ま
る。
評定、それは目に見えない戦。
敵の進路、目的、構成を正確に把握し理解した者こそが勝者となる。
彼らが導く答えとは。
この作品は山彦杯に参加するため、7月27日から8月1日で短期連載をした企画作品です。
※本格派歴史小説の香りを出すため、改行による空白をわざと入れていません。その代わり新聞連載小説のように、一話を1500文字程度に収めることで読みやすさを確保するスタイルを取っています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2015-08-01 08:00:00
11874文字
会話率:32%