津田俊治は図書部の副部長であった。であった、というのも部長である川本四季が受験を名目に図書室へと訪れなくなり、全ての仕事を津田に押し付けたために津田が実質的な部長になってしまったからである。以前からかなりの部分で仕事を押し付けられていたはず
なのだから、特段変わることもないのだが、津田には不満に思われた。「せめて一言くれればいいのに、あの人は……」人格破綻の美青年と有能な副部長、その他大勢のキワモノ後輩たちによって大正様式の図書館で繰り広げられる、ひねた高校生たちの、ひねた青春劇。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2015-01-04 09:15:03
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