ルインは街の案内人をやっている。
RPGゲームで言うところの、街の名前を教えてくれるNPCというやつだ。
「やあ、旅人さん。ルナリードの街へようこそ!
どこから来たんだい?」
そうして旅人に必要な店を紹介して、幾ばくかの金を得る。そ
んな仕事だ。
だが、最近、街に来る旅人の様子がおかしい。
ハジュマーリュ伯爵領を『はじまりの街』と変な訛りで話すし、装備は旅人とは思えないほどピカピカで、自分たちを『プレイヤー』と呼称するのだ。
これはとあるVRMMORPGの中の案内人の物語。
これはNPC・ミーツ・プレイヤーの物語。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-04-02 18:00:00
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会話率:27%