王弟の孫にして辺境の領主の子であるスノーは、敗戦続きで王位継承候補者が激減したために、十三位という継承権を与えられる。しかし十三位とは末端で、王位に就く可能性はほぼ無いただの数合わせ。王城で窮屈な暮らしをしていたある日、そんなスノーにすら
蹴落としを目論んだ他の候補者の陰謀で、囮役として敵地へ放り込まれてしまう。
縄で縛られ、ご丁寧に狼煙まで上げられて、集まって来た敵国の兵士や魔獣に追われたスノー。何とか逃げ出し仲間と再会するも、今のままでは進むも戻るもバッドエンドの未来しか見えない。死ぬのも苦しいのも嫌だなと仲間と話したスノーは、何とか良いアイデアが浮かぶまで、しばらく敵地で暮らしてみることにしたのだが……。
これは敵対する二つの国の境界線上に一つの国が出来るまでの、ゆるくて時々シリアスな物語です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-09-22 11:41:27
67747文字
会話率:35%