『僕達私達が”異世界”を望むとき、異世界の僕達私達もまた”こちらの世界”を望むのだ』
巷にあふれる異世界活劇作品、それを読み憧れる少年少女たち。
忙しい毎日や、つらい現実に追われて想像や妄想の世界に逃避をはかる大人たち。
ーーー彼らは知
らない。
”世界”はそんな彼らをお互いに取引し、それぞれの”世界”の望む思惑へと進めるための駒としてみて取引していることを。
そして”世界たち”は、取引を終えた存在たちのその後のことなど、実際は知ったことではないのだ。取引後の結果がどうであれ、思惑通りに進めばよし、違えば放出して新たな存在を取引する。
そんな”世界”と”世界”の取引をサポートする、正に”世界を股にかける”仕事をこなす者達の総称を送迎員(ディーラー)と呼ぶ。
この物語は、ディーラーたちの奮闘記録である。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2016-01-31 04:02:42
7791文字
会話率:52%