人類至上主義を唱えて調子に乗りまくっている人類の前に、最悪の天敵である魔王が蘇る。
世界は人間が支配していた。そして、その上に立つのは、人間に加護と力を与える神々であった。
そうなる前の時代の支配者の名は、魔王ウル・オーマ。世界誕生以来最
も命を奪った個と恐れられた、世界を滅ぼしかねない厄災だ。
神が率いる人間と魔王との戦いの末、魔王ウル・オーマは封印された。神々の世界で死ぬまで苦しめてやろうと魂だけを捕えられて早1000年。魔王の魂は、いかなる力でも滅ぼすこと叶わない不滅のど根性であった。
長い時間の果てに、ついに魔王は封印から解き放たれ、人間の手によって滅ぼされようとしていた弱小魔物コボルトの群れを発見する。
滅びの運命から一人の子供コボルト、コルトを救う条件に肉体を譲り受けた魔王は、現世に復活する。
弱小魔物コボルトとして……。
金なし家無し土地なし力なし、部下はコルト一人だけで満足な食料も武器もない。
限りなく0に近い場所から始まる、新たなる魔王国建国ストーリー。
悪条件など問題は無い。魔王の道は、ただひたすらに前だけを見ているのだ。
失われた文明を、技術を、誇りを取り戻す。数多の魔物の生き残りを束ね、魔王は再びその脅威を人類に知らしめる――
「余り調子に乗るなよ、人間共……!」
※2020年11月19日_タイトル変更
2020年12月27日_タイトル再変更折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-06-10 13:33:44
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会話率:39%