ある日、日本にダンジョンができた。
が、その事実は、人間の中では、祈夜 灯璃(いりや とうり)以外誰も知らない。他の人間は、ただ、何らかの未確認物体が宇宙から飛んできただけと、思っているのである。
灯璃は、一度魔王に出会ったことが
ある。そこで、未確認物体はダンジョンなのだという事実を知らされた。仲間を蹂躙され、殺され、半ば逃げるようにして生き残った灯璃に、魔王は告げたのだ。
「ここはダンジョンだ。ここから出るためには、最下層に住む、儂を倒さなければならない。そのために、お前の属する組織の人間と共に、強くなってこい。あと、魔力はあげる。お前はもう、人類最強だ。あ、ただ、他人には言うなよ。言ったら殺す」と。
かくして人類最強となった灯璃は、この事実を誰にも言えぬまま、影者討伐隊、という、彼の属していた組織の人間には内緒で、こっそり無双することになった。
影者討伐隊、というのは、謎の未確認物体──つまりダンジョン──ができてから、発足した組織である。影者を討伐する。影者は、ダンジョンの中に発生したこれまた謎の未確認生物で、簡単に言えば、初期の雑魚モンスターである。ゴブリンみたいなものだ。銃で戦う。
これは、自分だけがこの世界にダンジョンができてしまったのだと知っている少年が、ツンデレ美少女やオタク、狼娘を仲間につけ、現代日本でひっそり無双する物語である。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-04-04 17:24:16
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会話率:31%