――ここは【使役者】と【行使者】という二つの種族が暮らす世界。
互いに結婚し、愛を育むことにより強くなれるというこの世界に生まれた【使役者】のユウリは、今年二十九歳という節目を迎えていた。
「さすがに結婚しないと行き遅れちゃう……!」
焦るユウリは結婚相談所に駆け込み、理想の【行使者】の男性とのマッチングを望む。
そしてずらりと並ぶ履歴書の中で彼女は一際異彩を放つ【行使者】を発見した。
「世界最強の名を欲しいままにした【行使者】!? ドレスタイプが【暗黒魔装】と【二刀魔神剣】!?? こ、この人に結婚を申し込む!!!」
すぐさま結婚の申請をしたユウリに相談所の男はこう言った。
「お前さん、その【行使者】は女性だぞ」
「……はい?」
「あー、申請が許可されちまったなぁ。普通、同性は認められないんだがなぁ。まあこれも時代か」
「…………はい??」
「お相手は『シャーリーレイド・オルタナティヴ』。離婚歴が過去に100回もある世界最強の【行使者】だ。男癖が悪すぎていつも長続きしないっつう噂だが……まあ、頑張りな」
「いやいやいやいや!!!」
――そして、私は初めての結婚をしました。
離婚歴が100回もある、男癖が悪いらしい世界最強の女性と――。
……そんな私のドタバタな新婚生活が始まります。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-10-24 00:00:00
108305文字
会話率:42%
アルジェリア移民のソフィアは、夫を事故で亡くした。
幼い娘のカメリアを育てる為、余儀なくサンドニの娼婦に身を投じた。
パリに休暇で訪れていた哲太郎は、パリで絵を描く友人にサンドニ界隈を案内される。
そこで、娼婦のソフィアと出会った。
最終更新:2016-10-20 14:00:00
10491文字
会話率:16%
それは、理想の愛の形。
歪に出逢った少年少女は、正しい愛の育み方を知らなかった。
愛しているから、縛り、縛られ、ひとつになろう。
「飼い主」と「飼い猫」のロールを演じた、純粋すぎた恋人たちの末路は――。
筆者が初めて書いた小説の、十年越し
の改訂版です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2014-05-26 00:45:19
1672文字
会話率:0%