仕事でくたくたになった俺は帰宅途中に、橋の欄干を飛び越えた。
ここから飛び降りれば、楽になる。
魔が差したのだ。
俺は、あまりにも心身とともに疲弊していた。
運よく……いや、悪くかもしれない。それを見ていた、ホームレスのおっさん
に助けられた。
ホームレスのおっさんは、自分のことを神様だといい、哀れな俺に「何でも願いを一つ叶えてやろう」と言ったのだ。
俺は、「母親がほしい」と答えた。
そんな事を言ってしまったのは、おっさんが勧めてきた酒に酔っていたのもある。
小さなころに死んでしまって、ずっと、友達の母親を羨ましく思っていたのだ……
勿論、おっさんが神様であることも、願いを叶えてくれるなんてことも信じちゃいなかった……のだが。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2017-12-14 01:30:08
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