「琉生とみちるは二人きりだから」
映画サークルの幽霊部員・琉生と盲目の妹・みちるは双子である。
父を亡くし、母は収監された「あの日」以来、琉生とみちるはお互いだけを支えに生きていた。
あの日の出来事を、私たちはよく覚えていない。
けれど
「私」だけは、あの日の真実を忘れることはない。
○全10話。すっきりした話じゃないです。
○この作品は以前別サイトにて吹きだし型ノベルとして掲載しておりました。個サイトに現在も掲載中です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-05-11 18:00:00
11926文字
会話率:49%
むかしむかし、とある街の広場に、『幸福な王子』と呼ばれる少年の像がありました。その像は意思を持ち、貧しい人々を救うために、ツバメの力を借りて自らの持つ宝石や金箔を分け与えていきます。人々は救われ、王子はどんどんとみすぼらしい姿になって、やが
て王子は街の人々に捨てられてしまうのでした。
……なーんて、まっぴらごめんだわさ。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-06-16 22:44:00
2691文字
会話率:36%
私のクラスには「王子」というあだ名の男の子がいる。
他人のために労を惜しまず、誰からも好かれる彼が、よりにもよって私に告白してきた。
それは誰も幸せにしない恋。
王子の恋も、私の恋も。
お互いさまで、報われないことに変わりはないのに、王子
はそっと私の背中を押してくれた。
その際限のない優しさが、私を、あの人を傷つけていることを、きっと彼は知らないのだ。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-05-05 13:59:50
5709文字
会話率:35%