Kは、近辺から、漂う異臭にレトロな懐かしさを覚えていた。まだ、子供のころ住んでいた街の臭い・・・
そこには、レトロとはかけ離れた、ごく最近の大惨事の元凶にかかわる罪人の拷問が、行われている。
前の拷問場と同じように最初は、その様子を、あまり
気分よく見ていなかったKであるが、なぜだか
そこに妙にはまり込んでいる自分がいることに気づいてしまう。
罪人に対して沸き起こる憎悪、かつての地獄で、このような心境になったことはない。
「一体これはどういうことなのか・・・」
「まさか、身内がこの罪人のした、罪にかかわっているというのか・・・
心を翻弄されるKではあったが、その罪人がいったい誰なのか、知りえることはなかった。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2018-07-15 16:29:01
2187文字
会話率:56%