「夏風夏鈴って、名前の中にふたつも〈夏〉が入っていて、これでもかって夏を前面に押し出してくる名前でしょ。ナツカゼカリン。だから嫌いなんだ。この名前も夏も」
困惑する僕に、彼女は言った。聞いてもないのに、言わなくてもいいことまで。不思議な子
だな、と思った。そしてそれが不思議と嫌ではなかった。そこも含めて不思議だった。彼女はそれだけ言うと、また逃げるようにしていなくなってしまった。
※1 本作は、「ラムネ色した空は今日も赤く染まる」という以前書いた短編を元にしています。
※2 本作は、カクヨム、ノベプラ、アルファポリスにも掲載しております。
※3 以下の作品について、本作の性質上、物語の核心、結末に触れているものがあります。
〈参考〉
伊藤左千夫『野菊の墓』(新潮文庫)
ボリス・ヴィアン『うたかたの日々』(ハヤカワepi文庫)
堀辰雄『風立ちぬ/菜穂子』(小学館文庫)
三田誠広『いちご同盟』(集英社文庫)
片山恭一『世界の中心で、愛をさけぶ』(小学館文庫)
村上春樹『ノルウェイの森』(講談社文庫)
住野よる『君の膵臓をたべたい』(双葉文庫)折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-11-15 18:00:00
100007文字
会話率:55%
二十一世紀の現代日本に魔法が出現した。そして世界は魔法を巡って大きく動き始め、魔法を手にした子供たちは、その流れに巻き込まれようとしていた・・・かもしれない青春小説。
最終更新:2019-06-27 04:19:46
120109文字
会話率:45%
登場人物
翁長俊
高校2年生。この街の中で1番頭のいい自称進学校である北高に通っている。文化祭で先生のモノマネは生徒達には大反響だったがみんなの前で先生に怒鳴られて公開処刑をくらう。本人曰く、現在謹慎中。
月島十六夜
この街の中で1番掴
みどころのない高校である東高に通う高校2年生。未だ謎の部分があり詳しいことは分かっていない。
一昔前に鉄道の街で栄え、現在はシャッター商店街に変貌を遂げた「この街」で起こるヒューマンストーリー。十三夜の大晦日に突然十六夜が俊に近づいてきた目的とは?
君の膵臓をたべたいの小説を読んで映画を見た時と同じくらい号泣した作者 書常時雨がお届けする痰のような書き物だってよ。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-04-19 19:39:24
41372文字
会話率:67%