ミオン・ハルニーは自分が乙女ゲーム「終焉を奏でる君と」の登場人物であることに気づいた。ミオンの役割は、主人公でも敵でもなく、モブ。通りすがりの街人A。科白は、「わあ、見て! 可愛い子猫!」だけ。さらにその科白を言うのは五年後だというのだか
ら、意味がわからない。
与えられた役に文句はなかったが、セリフの元になる子猫の運命が、秘密教団による魔神召喚の生け贄であるのが不満だった。主人公は魔神召喚は阻止できても、子猫の死は回避できない。
どうせ魔神が喚ばれないなら、生け贄だって捧げなくていいじゃない?
ミオンは子猫救出作戦を決行した。五年の猶予をめいっぱい使って秘密教団のアジトに先回り。子猫を無事に救出したら次の難関は両親の説得だ――
「子猫では無く、聖獣の子ですね。山に返しましょう」
なぜか返しに行く役目を振られるミオンは、成り行きに首を傾げるしかなかった。
ただの通りすがりにそんな壮大なシナリオは無いんですけど……?
***毎週末更新予定の亀進行連載です。よろしくお願いします。***
***2/13追記 章分けしてみました。良いタイトルが思いつかず、適当につけてます。子猫捜索編って付けようと思ったら全編対象だったので止めました……***本編完結済み。現在小話追加中です。***折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2017-05-21 23:43:54
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会話率:52%