この物語は、衝撃の場面から始まる。
早朝、犬の散歩をしていた男性は、愛犬が異常に吠えるので、その犬に引っ張られるように、散歩コース近くの児童公園へ行った。
だが、そこで見たのは、無惨にも首を切断された猫たちが、まるで、キャベツか、
スイカの、小さな畑のように、5匹づつ縦に並べられ、しかも、それが3列もあったのだ。
それだけでは無かった。近所の中学校の制服を着た、アイドル顔負けの美少女が、「じょうろ」で、その「猫の首の畑」に、水を撒いていたのだった。
後に、マスコミによって銘々された「猫の首の畑事件」の始まりだった。
で、即、現場に駆け付けた警官に身柄を確保され、彼女は既に万満14歳の誕生日を迎えていたため、現行刑法上の刑事責任無能力者にはならずに、少年法の適用を受け、家裁送致後、精神鑑定の結果、医療少年院送りとなった。
付けられた病名は、解離性人格障害。
しかし、彼女は、猫神様が自分に取り憑いて、猫神様の命令の通り実施したのだと言って聞かないのだ。
だが、この現代に、猫神様などが果たしているのか?それが憑依してこのような残虐な事件を、果たして起こし得るのか?
この物語は、猫神様の憑依をめぐっての、「オカルト」と「児童青年精神科医」との、激しい闘いの話なのだ。
この物語の、実質的主人公でもある、K大学医学部教授の大口秀夫教授は、この難問に果たしてどうやって、取り組んで行くつもりなのだろう……。
そして、驚愕のラスト。
是非、是非、御一読下さい!!!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-07-02 09:20:32
14106文字
会話率:27%