保育園へお迎えに急ぐ僕は、商店街の四つ角にある八百屋の前で、小さなおっさんに捕まった。
おっさんは、百五十センチも無さそうな小柄な風体で、駅弁売りのように底の浅い箱をタスキ掛けにした紐で肩から下げて立っていた。
顔は、ひどく狭い富士額
をしていて丸顔。眉と唇は太く、ぎょろぎょろとした目と鼻の脇に大きなホクロのある特徴的な顔立ちだった。
もちろん、こんな特徴にあふれたおっさんは、僕の知り合いに居ない。
「あ、韮崎さん!こんにちは!」
このおっさんは、僕のために、発明品を出してきた。
にらさき みーつ おっさん。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-04-22 22:27:01
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