人類の文明による化石燃料の大量消費と森の消失は、大気中の二酸化炭素の増加と温暖化をもたらし、地球環境を悪化させていた。
そして、高緯度地域の氷河・氷床が消え去った時期を境に、まるでアイスコーヒーの氷が溶けてしまったかの様に、大気温度は急激に
上昇し、人類にそれを止める手段はなかった。
空気は呼吸に耐えない酸素不足の熱気となり、動物はあえぎ苦しみ、鳥たちは姿を消した。
気温上昇による気候変動と大規模な自然災害は、深刻な食料危機をもたらし、海面上昇は、多くの陸地を海中に沈め、領土領海をめぐる度重なる紛争をもたらした。民族・国家間の核戦争が頻発し、人類と環境に壊滅的な被害を与えつづけた。
大地は放射能で汚染された沼地に、空気は有害な毒気と化し、地上に生きるほとんどすべての動物の生命を継続不能にした。
それでも人間たちは暫くの間、狭くなった陸地で食糧を作り酸素タンクを背負って、飢餓と疫病の中で生き延びていた。
しかしやがて、自らの存続を諦めたかのように、地上から消え去っていった。
残された地表には、二酸化炭素の増加に対応した赤い色の植物だけが繁茂し、小さな爬虫類と、昆虫と、もっと原始的な生物だけが生き残った。
そして、地球のほとんどは灰色の海に覆われていた。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-03-29 20:13:26
1455文字
会話率:0%
「移住」の権利を放棄できないまま、自然保護区に連れてこられたムムニイたちが見たものは・・・。
このお話は2021年、アメーバブログで連載したものです。
https://ameblo.jp/mm21s-b/entry-12671924231
.html?frm=theme折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-07-02 10:00:00
50306文字
会話率:31%
あらすじ
人類の40%が死亡するという壊滅的なパンデミックの後、60年の時を経て人類不老不死化プロジェクトがスタートした。申請券と共にシティオフィスに向かったムムニイは・・・・。
この短編は2021年5月、アメーバブログの「小説(?)」
テーマとして投稿されたものです。
https://ameblo.jp/mm21s-b/entry-12671689673.html?frm=theme
一応完結した短編ですが、この後続く「夢見る機械」のプロローグに位置付けられる作品です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-06-10 16:57:40
3611文字
会話率:14%