全てを染め上げる朱、全てを呑みこむ闇、身体に絡みつく鎖。
足掻く。その理由も、わからぬままに。彼は、ただ足掻き続ける。
いつか、己が在るべき場所へと帰る為に。
いつか、戻るべき世界を忘れないように。
差し伸べられる手を掴むことが、己の運命を
変えてしまうことになるとしても――自分の手が、紅く染まることになるとしても。
これは、一人の青年と、一匹の-―が、在るべき場所へと帰るための物語。
異世界戦闘絵巻。開幕。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2014-12-12 17:25:52
5282文字
会話率:10%