私は殿下と婚約をした。だけど、最後は婚約を破棄されてしまった。
理由はわかっている。殿下は私のことなど、想ってはいなかったのだ。
そんな折、私は町で不思議な女の子と出会う。
この子は『糸』が見えるという。
『運命の糸』を――。
女
の子はいった。
かつての私は殿下と結ばれていたと。
『運命の赤い糸』によって――。
人の想いと想いは繋がっている。
私はこの子の『糸』を頼りに、もう一度殿下のことを想い始める。
これは、婚約を破棄された伯爵令嬢と、『運命の糸』が見える女の子が織りなす想いを紡ぐ物語。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-05-22 12:16:02
29018文字
会話率:52%