僕は前世では物理学者で量子力学の研究をしていたという記憶がある。記憶の前世と違い今僕が生きている世界には争いごとが多く魔獣なども存在するので剣や魔法は必須なのである。僕の父も『魔法剣士』の二つ名で有名な冒険者だった。そんな父に魔法を見せて貰
っている内に僕は魔法と言う漠然とした物が物理法則に則っている事に気が付く。研究を重ねて理論は作ったものの実演するにはかなりの精度の魔力操作が必要で僕自身は疎か、誰にもそれは再現できなく『口だけ理論』と揶揄されてしまう。失意のうちに世界を放浪している時に彼と出会った。彼は魔力操作を得意とする種族なのだった。僕は彼に魔法理論を教え彼も比類する者がない程の魔法使いになった。僕らは幸せな人生を疑っていなかったのだが。
なろうラジオ大賞応募の超短編。ちょっぴり切ない魔王誕生秘話。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-12-01 17:31:07
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会話率:30%