二年掛けて漕ぎ着けた退職日。
坂月菊理宛に身に覚えのない荷物が届いた。
届いた荷物の中身はネットゲーム一式とベータテスター選出されたと言う一通の手紙。
事前に色々と調べたが深くは考えず、無料だからと取り合えずプレイしてみる。しかし、
届いたゲームは設定らし設定が存在しない、いわゆるクソゲーだった。
『魔力が存在する世界で数多の事が出来る、自由度の高いリアルゲーム。無作為選出した他のテスターとパーティを組む』以外に情報がない。
自由度が高いのならあれこれ試してみようと、気付けばオタク魂が炸裂してしまった。
そして、組む事になった他のテスターはゲームとは程遠い人達。
ゲームに関して調べながら、情報を交換し合い、プレイする。
テスター期間の終わりから一ヶ月後、坂月菊理の人生が一変する連絡がやって来る。
全てはここから始まった。
これは、坂月菊理が何処にでもいるような人間だった頃の話し。
枯れた無職のアラサーオタク女が深く考えずに動く話しでもある。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-01-30 20:00:00
30774文字
会話率:23%