中学3年生である主人公は、一二月に川沿いの河川敷で怪しい参考書を拾う。
その参考書の一ページ目には、あなたの夢を書きなさいと書かれていた。主人公はそれに則って、本人の夢である、一人の女の子と甘酸っぱい生活を送りたいということを具体例を踏ま
えて長々と書いた。
その参考書によって主人公は自身の妄想の世界へと行った。そこで主人公は、現実では妄想彼女である女の子と甘いデートをする。
だが、その参考書によると、世界が変わってから二四時間後にはもとに戻る。だから主人公は戻ってきてしまった。そして、もう一度あの世界に行くには、何百ページに及ぶ量の勉強をしないといけなかった。
主人公はまた会うために、驚異的なスピードで勉強をしていく。
そうやって主人公は何度も妄想の世界に行き、妄想彼女と絆を深めた。
だが、そうやって会っていくほど参考書の残りページ数は減っていった。
また、その世界ではまだ二人は付き合っておらず、そのことから主人公は、一度彼女からの告白を反射的にヘタレて振ってしまったが、参考書をすべて使い切って行った世界で、とうとう二人は恋人になる。けれども、もう会えないことなどで主人公は悩む。それでも何もできなかった。二四時間が経とうとしたときに、主人公はヒロインに連れて行かれ、告白を断ってしまった河川敷で、彼女視点だと主人公が妄想の彼氏にあたるといわれる。二人は、自分たちがあの参考書の力を借りて出会った異世界のカップルだと笑い、そのあと、主人公は現実に引き戻される。
そのあと、主人公は会えない傷を埋めるように大量の勉強をして、志望校に合格する。そして中学卒業の日、ふとしたきっかけで、また怪しい参考書を引き出す。その参考書には、今までの成果を示せばあの世界にずっと行けると書かれていた。そこで主人公はきちんと、今までの成果を、彼女に会いたい気持ちをぶつけた。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2015-12-04 02:15:22
49345文字
会話率:36%