リラ国で起きた目潰し事件。
騒ぎの夜は明け、平穏を取り戻そうとする町の片隅で、新たな日常を迎えようとしていた東雲雅日は、リラ国の化身ラセット・リラの御前へと招かれた。
「雅日、騎士団の一員として働く気はないか?」
体内での魔力生成が安定し
ない体質――先天性魔力不全を抱えた騎士、隊正。
雅日が任された仕事のひとつは、彼が抱える魔力由来の不調を支えること。
今まで自分は非能力者だと信じて疑わなかった雅日だが、雅日自身の努力次第でこれから魔術師になれる可能性があること知る。
主君の期待に応えるため、隊正と行動をともにしながら、雅日は魔術の世界に足を踏み入れるのだった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-08-27 13:00:00
280609文字
会話率:74%
キマグレギルド長編第十三弾「虚像の傀儡」
水を司る守護神の本拠地、ウォルトにて子どもが行方不明になるという事件が起きた。
事件の捜査のために囮を兼ねて子どもの人手がほしいと依頼され、ロアはその任務にリワン亡国の化身、リン・ヴェスワテルを
同行させることにした。
依頼人はロアとは犬猿の仲にある、セレイア国の化身、セレイア・キルギス。
現地の教会を拠点にするといい――彼の助言に従い、一同はウォルトへ発つのだった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-08-21 13:00:00
189302文字
会話率:73%
キマグレギルド長編第十二弾「巣窟の女神」
翡翠雫希が何者かによって連れ去られた。
その先で彼女が目にしたのは、地獄であり、箱庭であり、鳥籠だった。
激情に身を焦がす鬼。
冒涜を繰り返す獣。
自由を知らない雛鳥。
牢獄に捕らわれ、過去に囚わ
れた者たちは脱出への一歩を踏み出していく。
邪悪であれども悪意はなく、それは惨憺たる真相に蝕まれた欲望の果て。
犠牲を重ねて怨嗟を連ね、汚れた手を伸ばし、そこで得たものはなんだったのか。
有象無象がひしめく巣窟の奥で、女神は誰に微笑むのか。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-12-25 21:44:10
183829文字
会話率:73%