アンボセリの夜
僕はケニアのアンボセリ国立公園に旅で訪れ、現地ガイドと交流を持つ。
ある晩、薪をくべながらカリイと、日本とケニアの自慢合戦をし、やがて会話は途切れ僕達は黙ってグラスを傾けた。
旅の最終日、僕は空港で自分の双眼鏡を彼に渡
した。彼の息子に僕も、カリイも見たことのない風景を見てほしいと思ったからだ。ナイロビの空港から飛び立った飛行機の窓から彼が手を振ってくれているのが見えた。
「お元気で」僕は心の中で呟いた。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-04-13 10:36:13
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会話率:19%