...この町はまるで息をすることを忘れている。
大学卒業と同時に人型アンドロイドの試運転や実験を観測するための研究室に就職することになった久保トウヤ。実験地に指定される以前の町民が全て別の土地に移り、「旧伊之里」と呼ばれるその町では、人工機
械が人間の顔をして暮らしている。駅員のいない駅舎。車の通らない道路。その『必要が無い』と廃棄された人々の名残を目にしたトウヤは、息をしていないようだと感想を抱く。
叔母の同僚に迎えられ到着した研究室。そこに危険物として地下に保管されていたアンドロイドはそんな彼女をまるで否定するように、恐ろしいまでの『人間臭さ』に溢れていた。...彼女には少なくともそう見えたのだった。
※作者は決してこの分野に明るいとは言えませんので、おかしいと思った部分はファンタジーとして寛容に見逃していただければ幸いです。
※当作品のタイトルは「アンドロイドは電気羊の夢を見るか」を微妙に引用していますが、ストーリーには一切関係はありません。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2016-07-28 00:01:27
5828文字
会話率:16%
西暦2158年。
4度目の世界大戦の末、世界は荒廃したがそれでもなお人類は戦争をやめなかった。
アメリカは分裂し、北東アジアは人の住めない土地になっていた。
主人公は全身サイボーグの見返として泥沼の戦争に駆り出される。
彼は戦場で何を思
うのか?
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2015-12-25 19:04:07
3809文字
会話率:11%