嫌い。嫌い。嫌い。
放課後の教室。あたし、辻村(つじむら)若菜(わかな)は一人で大量のプリントを前に、ホッチキスをきらめかした。
王様の耳はロバの耳。
「椎名鈴太郎(りんたろう)のぶりっ子め~~~!」
だけどその声は誰にも届かない。
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まじめなクラス委員の若菜は、今年同じくクラス委員に立候補した椎名鈴太郎に振り回されていた。
『オレ、委員やるの初めてだし、辻村さんが一緒だと心強いんだ。一緒にやてくれない?』
鈴太郎がそんなことを言い出したのは、実は思惑があってーー?
※○○系男子とカフェのシリーズ2作目ですが、独立しておりどの作品からお読みいただいても大丈夫です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2018-09-25 00:00:00
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会話率:28%