「ちょっ、なんで私まで!?」
「ハッハァ!なんでも思い通りにテンプレ展開出来ると思うなよ、この駄神がぁっ!てめぇは俺と一緒に、これから異世界転生ライフを楽しむんだ!!」
「いぃぃぃぃいいいいいやぁぁぁぁああああああ!?」
普通の高校
生をやってた彼こと藤堂(とうどう)薫(かおる)はある日、道路に捨てられていたエロ本を取ろうとした瞬間、トラックの運ちゃんに跳ねられ死んだ。
そして目を覚ませばそこは真っ白な、それでいてどこか神秘的な空間。最初は訳が分らなかった彼だったが、突如として目の前に現れた光る謎の球体の話を聞き、これがテンプレな異世界転生だということを知る。
......が、勝手なミスで殺された挙句、そのミスを隠すために手続きしている世界にさっさと行けと言われて腹が立っていた彼は、ふと思った。
―――そうだ。こいつ(神)を道連れにしよう、と。
そして目の前の偉そうにしていた謎の球体を掴み、異世界に行くためのゲートに突っ込んだ薫だったの......だが。
「......あ、あれ?道連れにしたあの球体型の神は!?ってか誰ですか貴女!?」
「私がその道連れにされた神だよ!ってかどうすんのよ!?私一人じゃ帰れないのよ!?」
目を覚ますとそこには、何故か全身ずぶ濡れになっている美少女がいたのだ。
これは、テンプレ展開を完全にぶち壊しにした挙句神を道連れにした少し変態な男と、そんな男と強制的に異世界転生ライフをしなければならなくなった、残念美少女の神様のお話である。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2015-05-21 16:19:47
3294文字
会話率:37%